この記事でわかること
- マネジメントの定義
- マネジメントで重要なこと
- 重要なことと大切なことの違い
- マネジメントの本質
- 経済学的観点とその一部知識
Tokky(とっきー)この質問の回答として、個人的には主に次の5つを挙げます。
- 各業務やプロセスを仕組化すること
- 一貫性・相関性があること
- 合理性や柔軟性を重視すること
- 継続的なカイゼンを行うこと
- 成果に焦点を当てること
昨今ではマネジメントに関して様々な説明がなされていますが、重要なことについて説明しているものは多くないように見受けられます。
そのような背景も含め、結果的に重要なことも不明確となってしまい、マネジメントの理解や実務を難しいと感じる人が少なくないのが実情です。



しかし、そんな中、自分は社会人半年で現場管理職、2年目でマネージャークラスの業務をこなすようになり、また以下のように独自で体系的にマネジメントについて整備・展開しています。
そこで今回は、その経験や日々のマネジメント業務、独自に整備および展開しているマネジメントの概要を射程に含めた上で、
マネジメントにおいて重要なこと
について、体系的にお話ししていきます。
マネジメントの定義
本題に入る前に、まず、マネジメントの定義について簡単にお話しておきます。



詳細は以下の記事をご覧ください!


マネジメントとは
今回のお話におけるマネジメントとは、
のことを指します。
このことに伴って、次の言葉も以下のような内容を指すものとします。
経営資源とは
ここにおける経営資源とは、その主体が保有しているすべての資源のことを指し、大きな分類として5要素とマッキンゼーの7Sがあります。
成果とは
成果とは、
あることをして得られたよい結果
引用:コトバンクー成果(読み)セイカ デジタル大辞泉
のことです。
付加価値とは
ここにおける付加価値とは、全く何もないところという意味を指す潜在的な価値を含む既存の価値に新しく付け加えられた価値のことです。
総合体の主な中身
今回の話における総合体は、主に
- 手法
- 仕組み
- 活動
- 行動
- 活動または行動主体
- 過程(プロセス)
の6つの要素を包含した内容を指します。
マネージャーとは
先程定めたマネジメントの定義も踏まえて、個人的に思うマネージャーとは、
のことです。
そのため、本来の意味では、社長や部長、現場リーダーなどを含めた管理職の方ほぼ全員がマネージャーにあたります。
しかし、実際では、課長や係長、規模が大きいところでは部長などの中間管理職に該当する役職として扱われることが多いです。



そのため、マネジメントについて深く考えていくにあたっては、この言葉の意味を明確に分けて正しく認識することが肝心となります。
重要なことの意味
そして、認識や捉え方などに相違がないように、「重要なこと」の言葉の意味も一応ここではっきりとさせておきます。



細かくて面倒な部分ではありますが、実際でもこのように一つ一つ言葉の意味や定義を明確にさせておくことも重要です。
重要なこととは
今回のお話における重要なこととは、
のことです。



つまり、それを欠くと、全体が論理的または客観的に成立しなくなる中核的な事柄のことでもあります。
重要の意味
重要という言葉そのものの意味は以下になります。
引用:コトバンクー重要(読み)ジュウヨウ デジタル大辞泉&精選版 日本国語大辞典
- デジタル大辞泉
物事の根本・本質・成否などに大きくかかわること。きわめて大切であること。また、そのさま。
- 精選版 日本国語大辞典
ものごとの根本や中心に関係していて大事であること。たいせつなこと。また、そのさま。肝要。
大切なこととの違い
これに対し、大切なこととは、物事を成立させる上で捨ててはならない価値観や思想、考え方に基づいた在り方に関する事柄のことです。
先程お話しした重要という言葉の意味に、
- きわめて大切であること
- たいせつなこと
と、大切(たいせつ)という言葉が入っています。
しかし、実際では、異なる意味として扱われることが多く、また言葉の性質やニュアンスなどにも様々な違いがあります。
マネジメントで重要なこと
ここまで、マネジメントとマネージャーの定義、今回のお話における重要なことの意味について、明確にしてきました。
それらを念頭に置いた上で、冒頭で挙げた5つのマネジメントで重要なことについて、それぞれ詳しくお話ししていきます。
各業務やプロセスを仕組化すること
第一に、各業務やプロセスを仕組化することがマネジメントにおいて重要であると個人的に感じています。



簡単に言い換えれば、属人化※を避けて各業務を標準化することが重要であるということです。
※属人化とは
属人化とは、特定の業務を遂行するのに必要な要素※が特定の個人に属し、他者による代替や共有、ならびにその業務の標準化が困難になっている状態のことです。
※知識や情報、経験、スキル、判断、ノウハウなど



ちなみに、属人性はこの属人化とほぼ同意義ですが、言葉の意味合いやニュアンス、観点など少し異なる部分があります。
そもそも、マネジメントの本質は、成果をあげるとともに付加価値を創出していく総合体、すなわち、成果をあげるとともに付加価値を創出していく仕組みまたは手法です。
そのため、この本質に沿えば、構造や設計によって成果をあげるとともに付加価値を創出していくことがマネジメントとなります。



ちなみに、このようなことが、組織の形態化や事業または組織の継続・維持・成長(発展)、生産性の向上、場合によっては法則といったものにつながっていきます。
逆に、ある特定の個人の能力や場当たり的または一時的な要素などによって成果をあげるとともに付加価値を創出していくことはマネジメントとは言えないということにもなります。



このようなことから、「設計がいのち」だと自分は思って日々マネジメント業務に取り組んでいます。
一貫性・相関性があること
第二に、マネジメントには一貫性または相関性があることも重要であると感じています。
マネジメントは総合体であるため、
- 手法
- 仕組み
- 活動
- 行動
- 活動または行動主体
- 過程(プロセス)
を中心として様々な要素を含んでいます。
しかし、それらがただ継ぎ接ぎ的にくっつけられているだけの場合、必ずしもマネジメントとして成立しているわけではありません。
その理由は、その内部で整合性の欠如に伴って構造的に歪みが生じているためです。
マネジメントを構成している各要素間に一貫性や相関性がない場合、主に次の2点から生産性および効率性が低下します。
生産性および効率性が低下する主な要因
- 相互補完や相乗効果が生まれない
- 範囲の経済※1または規模の経済※2が発揮されない
※1 範囲の経済とは
事業の多角化および展開を行う際に、別事業で自社が保有または使用している資源を共有することによってコストの低下や利益率の向上が生じる経済効果のことです。
※2 規模の経済とは
事業や生産の規模が一定水準を超えて拡大していくことで、1単位あたりの当該コストが低減していく経済効果のことです。



加えて、この2つから、部分的に業務やプロセスの仕組化が可能であっても、全体としては困難になることもあります。
つまり、マネジメントの定義における「経営資源の効果的かつ効率的な活用」という部分が満たされていないことになります。
よって、部分的および結果的に表面上は整っているように見えても、実質的にはマネジメントが成立していないということが言えます。
合理性や柔軟性を重視すること
第三に、マネジメントの役割や必要性も踏まえて合理性や柔軟性を重視することも重要であると個人的に感じています。
まず、合理性とは、
引用:コトバンクーデジタル大辞泉 合理性(読み)ゴウリセイ
- 道理にかなった性質。論理の法則にかなった性質。
- むだなく能率的に行われるような物事の性質。
のことです。
これより、先ほど挙げた
- 各業務やプロセスを仕組化すること
- 一貫性・相関性があること
において、双方の意味および要素を表す合理性が必須と言えます。



実務上では、適切な判断や意思決定などを行う時に特に①の意味および要素を表す合理性が必須であると感じています。
一方、マネジメントの定義における「経営資源の効果的かつ効率的な活用」では、特に②の意味および要素を表す合理性が必須となります。



さらに言えば、この部分は経営資源の最適な資源分配を示唆しており、またその内容は合理性を前提とする経済的領域になります。
ここで、経済を中心に扱う経済学は、もともと経済主体を含む当事者間(二者間)における資源分配の最適解(均衡点※)を模索する学問です。
※均衡点とは
図において、需要曲線と供給曲線が交差している点のことです。



そして、外部と内部双方の環境※などの変化に伴って、最適解とされる均衡点も変化します。
※外部と内部双方の環境
経済用語では、外部(マクロ)環境と内部(ミクロ)環境として言い表されます。





このような中、実務面では、想定外も含めた様々な場面や状況下でも、マネジメント活動を遂行しなければなりません。
そのため、この2つの観点を踏まえると、マネジメントではこのような変化に常に適応できるような柔軟性も必須であるとも言えます。
恣意的・感情的・主観的などにならないこと
ちなみに、この合理性と対照的な意味を表す言葉として、次のような例が挙げられます。
- 恣意的
- 気ままで自分勝手なさま。論理的な必然性がなく、思うままにふるまうさま。
- 感情的
- 感情に関するさま。
- 理性※を失って感情をむきだしにするさま。
- 主観的
- 表象・判断が、個々の人間や、人間間の心理的性質に依存しているさま。
- 自分ひとりのものの見方・感じ方によっているさま。



これらの言葉の意味を踏まえると、合理的であるためには、恣意的または感情的、主観的などにならないことも重要であると捉えることができます。
継続的なカイゼンを行うこと
第四に、マネジメントにおいて柔軟性が重要であることに並んで、継続的なカイゼン※を行うことも重要であると個人的に捉えています。
※カイゼンとは
単なる問題解決ではなく、既存の仕組みやプロセスにおける業務のムダを排除しながら作業効率や安全性の向上を目的に継続的な見直しを行う活動のことです。



これは、経営を学ぶ上では欠かせない「トヨタ生産方式」で出てくる概念です。
構造的に組織として捉えられる企業はゴーイング・コンサーン※を前提としています。
※ゴーイング・コンサーンとは
将来にわたって事業を継続するという前提のことで、継続企業の前提ともいわれています。



簡潔に言い換えると、“企業は永続的に存続していくものである”という考えです。
そのため、この前提を守る以上、マネジメントにも終わりがないことになります。
一方、時代背景やその流れに伴う変化に合わせ、常に様々な要素が互いに影響を及ぼしながら変化し続けています。



あくまで主観的な見解になりますが、マネジメントの特に仕組みや構造、設計において、その構築~実施まである程度行ったら満足してその後に起きた変化に対応せず、最終的にそのまま終わりにして形骸化させてしまう人が多いように見受けられます。
このようなことから、マネジメントを半永続的に続けるためには、常に起きている様々な変化に合わせたカイゼンをしていかなければならないと感じました。
成果に焦点を当てること
最後に、マネジメントでは成果に焦点を当てることも重要であると個人的に強く感じています。



平たく言えば、「何をやったか・やっているか」ではなく、「何を生み出したか・生み出しているか」を軸にすることが重要ということです。
実際、そうすることで、概念的または構造的にマネジメントの中身が整理され、一見複雑に見える実態が捉えやすくなります。



個人的な経験談ではありますが、マネジメントに限らず次のようによく自身のやっていることや頑張り、努力などを主張する人を結構見受けます。
- 「こうなっています」
- 「(○○のために)××をやりました/やっています」
- 「こんなにやったのに…」
- 「自分だって頑張っているんです…!」
確かに、マネジメントは総合体であることから行動や活動、過程でもあるため、その意味では上記のような主張の内容自体は間違っていません。



実際、大きく見ればこれまで話してきた4つの重要なこともマネジメントにおける過程に強く関係している内容です。
しかし、かと言ってそれらを適切であると捉えてしまうと、構造にズレが生じ、最終的にマネジメントが成立しないことになります。
なぜなら、マネジメントには「成果があることを前提にしている」という公理※があるためです。
※公理とは
引用:コトバンクーデジタル大辞泉 公理(読み)コウリ
- 一般に通用する道理。
- 数学で、論証がなくても自明の真理として承認され、他の命題の前提となる根本命題。
- 自明であると否とを問わず、ある理論の前提となる仮定。
マネジメントが行動・活動・過程であるということに焦点を置いた場合、次のようなことが起こって構造に整合性がなくなります。
- 行動・活動・過程の目的・使命・成果化
- やっていることや頑張り、努力が目的や使命、成果となる
- あるいは、行動・活動・過程を含む総合体と成果の(因果)関係が希薄になる
- 様々な分野における基準の曖昧化による以下のような事象の発生
- 一貫性・相関性・合理性の欠如
- 比較・評価・判断を含む意思決定の不全
- 継続的なカイゼンの未実施
- 責任という概念の空洞化とそれに伴う権限区分の曖昧化
- マネジメントの管理・統制化
- 組織の縮小または衰退
- ゴーイング・コンサーンの破綻



つまり、成果に焦点を当てないと、成果を起点とした因果構造が歪み、またそのことからマネジメントの実態も歪んでいくことになります。
この記事の要約



今回のお話を簡単にQ&A形式で要約してみました!
今回のお話におけるマネジメントとは?
今回のお話におけるマネジメントとは、組織の目標または使命を達成するために経営資源を効果的かつ効率的に活用し、成果をあげるとともに付加価値を創出していく総合体のことです。
そして、この定義も踏まえて、マネジメントに対して責任を負う者のことが、個人的に思うマネージャーです。



詳細は以下の記事をご覧ください!


重要なこととはどういう意味で言っている?
今回のお話における重要なことは、
- 全体を論理的かつ客観的に成立させるために欠かせない中核的な事柄
- それを欠くと、全体が論理的または客観的に成立しなくなる中核的な事柄
のことを指しています。
これに対し、大切なこととは、物事を成立させる上で捨ててはならない価値観や思想、考え方に基づいた在り方に関する事柄のことです。



そのことから言葉の性質やニュアンスなどにも様々な違いがあるため、この2つの言葉の捉え方に注意が必要です。
マネジメントで重要なことってなに?
マネジメントで重要なこととしては、個人的には主に次の5つがあります。
- 各業務やプロセスを仕組化すること
- 一貫性・相関性があること
- 合理性や柔軟性を重視すること
- 継続的なカイゼンを行うこと
- 成果に焦点を当てること



ここで、各業務やプロセスを仕組化することは、属人化を避けて各業務を標準化することと言い換えることができます。
他方、合理性や柔軟性を重視することにおいては、恣意的・感情的・主観的などにならないことも重要となります。
なんで各業務やプロセスを仕組化することが重要なの?
なぜなら、本質に沿えば、構造や設計によって成果をあげるとともに付加価値を創出していくことがマネジメントであるからです。
そもそも、マネジメントの本質は、成果をあげるとともに付加価値を創出していく総合体、すなわち、成果をあげるとともに付加価値を創出していく仕組みまたは手法です。
そのため、ある特定の個人の能力や場当たり的または一時的な要素などによって成果をあげるとともに付加価値を創出していくことはマネジメントの本質に沿わないことになります。



よって、「仕組化する ≒ 属人化をできる限り避けて各業務を標準化する」ということになります。
マネジメントに一貫性・相関性がないとどうなるの?
部分的および結果的に表面上は整っているように見えても、実質的にはマネジメントが成立していないことになります。
マネジメントは総合体であるため、それらを構成する主に6つの要素を中心として様々な要素を含んでいます。
しかし、それらがただ継ぎ接ぎ的にくっつけられているだけの場合、その内部で整合性の欠如に伴って構造的に歪みが生じていることがあります。
合理性や柔軟性を重視するためにはどうすればいい?
そのためには、恣意的または感情的、主観的などにならず、また経済学的観点を持つことだと個人的には感じています。
恣意的または感情的、主観的などにならないことは、合理的であるためには非常に重要です。
そして、柔軟的であるためには、資源分配の最適解(均衡点※)を模索する学問である経済学の観点を持つことが重要となります。
なんでカイゼンは継続的に行っていかないといけないの?
その理由は、ゴーイング・コンサーン※を前提としている以上はマネジメントにも終わりがないことになるためです。
※ゴーイング・コンサーンとは
将来にわたって事業を継続するという前提のことで、継続企業の前提ともいわれています。



簡潔に言い換えると、“企業は永続的に存続していくものである”という考えです。
そして、その前提を守るには、常に起きている様々な変化に合わせたカイゼンが必要であるからです。



あくまで主観的な見解になりますが、これができずに最終的に、活動や行動を形骸化させてしまう人が多いように見受けられます。
成果に焦点を当てないとどうなるの?
成果を起点とした因果構造が歪み、またそのことからマネジメントの実態も歪んでいくことになります。
なぜなら、マネジメントには「成果があることを前提にしている」という公理※があるためです。
そのため、逆に成果に焦点を当てれば、概念的または構造的にマネジメントの中身が整理され、またその実態も捉えやすくなります。
まとめ|マネジメントを本質的に捉えて行うこと
今回は、マネジメントで重要なこと、詳しく言えば、
組織の目標または使命を達成するために経営資源を効果的かつ効率的に活用し、成果をあげるとともに付加価値を創出していく総合体全体を論理的かつ客観的に成立させるために欠かせない中核的な事柄
について、5つを主として取り上げて詳しくお話ししてきました。
しかし、細かく見ていけば、もちろんその他にも重要なことは様々あります。
そこで、それらのことも踏まえて、一言で端的にマネジメントで重要なことを表すと、
となります。
詳しく言えば、
です。



とは言え、そのことを頭ではわかっていても、実際にやろうとするとなかなか難しく感じる側面は多くありますよね…。
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